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「健康=病気ではない」は間違ってる?稲葉俊郎『からだとこころの健康学』の感想・レビュー

2021年8月16日 2021年11月19日

「からだとこころの健康学」感想レビュー

現在 生理前で、頭痛いお腹痛いやる気でない落ち込みやすいなどの症状オンパレード中の筆者です。

今月は容赦ないようで、ここ最近で一番重いです。

ミナ
ミナ

やんなっちゃう( ;∀;)

ホルモンの関係で色々な症状が出るってのは知ってるけど、生理の度に気持ちにまで影響するのは勘弁してくれ!作業が進まん!

なんてイライラしていた時に発見した書籍、「からだとこころの健康学」

少しでも気が紛れるなら・・・と思って読み始めたらあっという間に完読してしまいました。

ってことで、今回は稲葉俊郎さん著「からだとこころの健康学」を感想を交えてご紹介していきます!

こんな人にオススメ!


・今一度、体と心の関係を知りたい人
・「健康」の本質について知りたい人
・健康になるにはどんな考え方が必要か知りたい人




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「からだとこころの健康学」ってどんな本?

みなさんは「健康」って聞くと、どんなことをイメージしますか?

ミナ
ミナ

私がパッと思いついたワードは、「規則正しい生活」とか「適度な運動」とかかな~

中には「病院」をイメージする人もいるかと思います。風邪引いただの病気にかかっただのしたら、病院にお世話になりますもんね。

でも健康って病院の中だけで完結するものではないですよね。

病院はあくまで特定の病を治療する空間で、その人の生活や人生は、病院を離れた日常の中にあります。

また多くの人が「健康=病気ではない」と考えがちですか、健康というのはただ単に病気ではない状態だけを指すのでしょうか?

もしそうではないとしたら、健康とは一体どのような状況を指すのでしょうか?

色々な人たちがいるように、健康の定義もまた1つではありません。

ミナ
ミナ

今抱えている病気や症状を直したら「健康」と言えるのか?
人によって健康の定義って違いますよね。体だけが元気でも心が元気ないなら、それは「健康」とは言えない気がします。

健康とは1人1人が主体的に決めて発見するもの。

「医師の仕事は、あくまでその人が決めて発見した健康という目的地へ向かうときに、伴奏者として手助けをすることだ」

筆者である稲葉先生は本書でそう語っています。

本書では体と心の構造や、それらがどうのように働いているのかを学びながら、「健康の本質」について考えることが目的です。



「からだとこころの健康学」の感想レビュー

「からだとこころの健康学」感想レビュー

「健康」ってどういう状態のこと?

病気は病名とか症状名があるから定義しやすですけど、「健康」を定義するのってなかなか難しいですよね。

世界ではどのように定義されているのか?

ここで世界保健機関(WHO)が定義する「健康」を見てみましょう。

健康とは、病気ではないとか、弱っていないということではなく、肉体的にも、精神的にも、そして社会的にも、すべてが満たされた状態にあることをいいます。

(WHO憲章前文[日本WHO協会訳])

「健康」というのは、自分自身が体も心も社会関係も満たされていると実感できる状態のことだと説明されています。
                                
つまり「健康」を考える上で、その人自身が感じる主観的や感受性が大事になってくるんです。

身体的に病気ではないってだけでなくて、心も満たされている状態で、かつ社会的(職場や学校など)にもある程度、満足感があって充実してるっていう状態が「健康」なんですね~。

ミナ
ミナ

私が今までで1番「健康」だと感じてたのは、大学4年生の時でした。
しょっちゅう風邪引いてたけど、今思い返すと夢中になれることがあって、そこには大好きな友達もいて、全部満たされていました。
みなさんは今までで自分が一番「健康」だと感じたのはいつですか?

ここからは西洋医学と東洋医学を絡めて、「健康」について掘り下げていきます。

数値だけでは測りきれない「健康」

西洋医学では異常をわかりやすくするために、正常値や基準値が設定されています。

例えば、

血圧の基準値(30代女性)
最高血圧=108.0 mmHg、最低血圧=66.4 mmHg

みたいな感じで。

でも投薬や治療で数値が正常の範囲内に戻ったとしても、調子が悪かったりまだ治ったとは思えないと言う人も多いです。

症状が一時的になくなったり改善されて退院したとしても、その人の生活は今後も続いていきますよね。

日常生活に戻ってまた生活していく上で、「正常値」という考え方だけでは不十分なのでは?と筆者は問いかけます。

確かに人の健康は数値だけでは測り切れないですよね。

ミナ
ミナ

私も前職を辞める間際でめちゃくちゃ体調悪かったときに、微熱や吐き気がずっと続いていたんですね。
それでかかりつけのお医者さんが、血液検査やMRI検査などやってくれたのですが、特に異常は見当たりませんでした。

今思うと精神的な問題だったのかなと思います(;'∀')

西洋医学と東洋医学はどっちが大事なの?

西洋医学では、まずは何の病気なのかを診断して病名をつけることからスタートします。それに対して東洋医学では、病名よりも体や心に起きている症状そのものを大切にします。

西洋医学では「なぜそうなったのか」の原因を探し出すことが重要なので「因果論」が根底にあります。

それに対して東洋医学では、「どういう目的があってそうなっているのか」と考える「目的論」が根底にあります。

どちらの考えも必要ですが、例えば季節の変わり目に風邪を引いたときなんかはどうでしょう?

西洋医学(因果論)では・・・

疲れや気温差によって体調崩したなど、原因を突き止めて取り除く。

一方で、

東洋医学(目的論)では・・・

体は何のために風邪をひいたのか、風邪を引くことでどういうメリットがあるのかと考える。

季節の変わり目では体のシステムが組み替わっていきます。例えば冬仕様の体から春使用の体に変えるときには、エネルギーが必要になってきます。

でもそのエネルギーを別のエネルギーとして消費してしまえば、システムの組み換えはスムーズに進みませんよね。

なので体はさらにエネルギーを消費して、具合を悪くすることで目的を果たそうとしているのです。

それを薬で抑えてしまうのは果たしてどうなのでしょうか?

もちろん本当にきつい場合は医者にかかった方がいいので、どちらかだけを選ぶのではなく柔軟に考えて行動することが大切です。

私も小さい頃から季節の変わり目には必ずと言っていいほど風邪をひいていました。

鼻水→鼻づまり→喉の痛み・熱→咳って感じでルーティーンが絶対一緒で、毎回薬を飲んでいましたが、そのまま自然治癒させた方がよかった場合もあったのか?とか思ったり。

でも著者も「限界だと思う前に医師に相談する柔軟さを忘れないように」と言っているので、私の場合は医者にかかったり薬を飲む事は合っていたのかもしれません。

なんせ最終的に咳がとまらなすぎて咳喘息になりかけることがよくあったもんで・・・

ミナ
ミナ

今は寝る前にマヌカハニーを舐めることで風邪をひきにくくなりました。というか全く風邪ひかなくなりました!!
もっと前に知りたかったよマヌカハニー・・・笑

私のように扁桃腺が大きく風邪を引きやすい人にはぜひ試してほしいです。


頭と体・心の関係性とは?

「健康学」を考えるにあたって知っておくべきことの1つに、「頭と体と心の関係性」があります。

「健康」と聞くと頭と心だけが関係するものと思いがちですが、実は「頭」も関係してくるんです。

ここでは主に、頭が体と心にどんな影響を及ぼすのかを紹介していきます。

頭は曲者!

頭は健康を実現するにあたって非常に曲者です。体や心の素直な反応を邪魔したり、気づかないふりをしたりする高名な小細工にたけています。

例えば、連日残業続きでクタクタの状態のとき。

体と心は、

今日は疲れているから明日は無理せずゆっくり休もう・・・

など体を休める方向に向かいますが、頭はというと

仕事終わってないし、明日も出社しなければ・・・

などと、「〜しなければいけない」という強制的な表現で自分に思い込ませ、体と心に無理をさせる方向に向かってしまいます。

頭は自分だけの狭い価値観を優先して、体や心から送られてくるシグナルに耳を塞いだり、思い込みで間違った受け取り方をすることがあるのです。

ミナ
ミナ

現代人は、本当は心も体も疲れているのに「もう少し仕事してから帰ろう」とか、体調崩しているのに「明日も仕事行かなきゃ」とか、確かに心と体に反して頭はいつも〜しなきゃと考えてしまいますよね。


トマトはどんな型にはめようがトマトのまま

こうやって頭の「~しなければ」という思い込みに従って、体と心の声を無視していくとある日 突然体や心が耐えきれなくなって大爆発が起きます。

私も1社目で鬱になったときがまさにそうでした。

ミナ
ミナ

「仕事に行くのは嫌だけど、今日も行かなければ」「自分が行かないと他の人に迷惑をかけてしまうから絶対行かなければ」と嫌だという気持ちを無理やり押し込めて毎日出社していたら、ある日爆発して会社へいけなくなりました。

また、他人と自分を比べて「みんなと同じように努力をしなければならない」と無理やり頑張るのも危険です。

著者はトマトに例えてこのような話をしています。

トマトを細長いケースに入れて育てて色を塗れば、見た目はキュウリのようになるかもしれません。しかし、切ってみると中身はもちろんトマトのままです。
トマトはどう育ててもキュウリになりません。
トマトにはトマトの資質があるので、どんな型にはめても、トマトのままなのです。

(「からだとこころの健康学」稲葉敏郎/2章より引用)

人間が生まれ持った資質や素質に、良いも悪いもないし、短所も長所もありません。

でも頭の浅はかな考えで、間違った方向に無理矢理変形され加工され続けることで、見かけと中身が大きくかけ離れてしまう不幸が起きるのです。


健康のためにできること

ここまで「健康」とは何か?や、頭と体・心の関係性について説明してきましたが、最後はそれを踏まえた上で、私たちが各々の健康のためにできることを4つピックアップして紹介していきます!

①快・不快のセンサーを磨く

快・不快センサーというのは、体が心地よいと感じてるか、イライラや不安を感じてるかを判断するセンサーのことです。

大事なのは頭でジャッジするのではなく、体でそのまま感じてみること。

分かりやすいのは呼吸の状態を確認することです。

例えば浅くて早い呼吸になってるときはイライラしているときが多いです。頭に主導権があって不安や不快が伴っている状態です。

逆に深く長い呼吸になってるときは、リラックスできているときが多いです。心身ともに穏やかな状態です。

というように、呼吸の状態は自分の頭と体・心のバランスを判断する1つの基準にもなるし、調整法としても活用できるのです。

・浅く速く呼吸する→頭のモードへ切り替わる
・深くゆっくり呼吸する→体・心のモードへ切り替わる

浅い呼吸でイライラしてる女性と深い呼吸でリラックスしてる女性

確かに私も不安な時とかイライラしてる時って、気づくと呼吸がすごく浅くなっていることが多いです。

そういう時は意識して深呼吸を何回か繰り返してあげると、頭に酸素が巡って落ち着いてきます。

またストレッチをする時とか夜寝る前は深く長い呼吸を意識的にしています。そうすることで体も心もすごくリラックス状態になれるんですよね。

夜は寝る前に何回か深く長い呼吸をするだけで、すぐ眠りにつけるようになりました。

ミナ
ミナ

呼吸って普段意識してやるものじゃないから、気がついたときに今の自分はどんな呼吸をしているのか、浅いのか深いのかなど確認してみると良いかもしれません。
そして必要に応じてコントロールできるようになりたいですね!


②体を自然なリズムに戻す

現代人は、本来の自分の体や心のリズムを無視して、人工的で集団的なリズムに引きずられやすいそう。

どうしても現代社会で生活する以上、自分だけのリズムに沿って生活することは難しいですよね。

でも体は本来のリズムに戻ろうとします。そして不整脈のような心臓のリズムの異常が出たり、うつ病や引きこもりのような形で心の不調が起こる場合もあります。

そういう時は、太陽の動きと自分の生活と一致させることが効果的です。

太陽と起床した人、月と就寝する人

蛍光灯で常に明るく照らされて、温度を一定に保たれて空間に居続けると、自然のリズムと自分のリズムとか離れていってしまいます。

そこで体を自然なリズムに戻してあげることで、心地よい本来のリズムを取り戻すことができるのです。

私、1社目に勤めていた時にホテル業だったので夜勤がすごく多かったんですね。

最初は夜中働いて朝仕事が終われば自由の身なので、そのまま飲みに行ったり遊びに行ったりとめちゃくちゃエンジョイしてたんですが、3年目になってだんだん精神的にも身体的にもきついなぁと感じるようになってきました。

で、他の理由も重なってうつを発症して休職からの退職。

ミナ
ミナ

その当時 家でやっていた事は、暇があればベランダに出て太陽の光にあたりながら読書をすることでした。

まだ寒い時期だったから着込んで毛布かけながらですが、太陽の光に当たることで生活リズムを元にしようと心がけていました。

そのおかげもあってか、割とすぐに社会復帰することができました。

③感情に耳をすませる

感情とは、その人自身を守るために備わった生命の知恵です。

自分自身に何か大事なことを伝えたり、大事なものを守るために感情の働きがある。そうやって考えてみると、感情が指し示した先に本当に求めていたことを発見できることがあります。

どんな感情にも隠れた目的があるので、まずは耳を澄ませて話を聞いてみましょう。

例えば最近すごく怒りっぽくなってるなぁ、落ち込みやすいなぁなんてことがあったら体がどこか不調なのかもしれません。

落ち込んでる女性と怒りっぽくなってる女性

私の場合は生理前がそんな感情になることが多いです( ;∀;)

またうつの前は涙が止まらなくて悲しい感情がほとんどを占めていて、何となく「自分はうつの一歩手前かもしれない」と気づきました。

ミナ
ミナ

そういう風に自分の感情が何で今こうやって現れているのかを考えていくと、必ず答えがあると思います。


④自分で決める

例えば食生活について。

医者が健康のために食生活について指導したとしても、その人が本当の意味で納得しなければ失敗に終わります。

納得してなければ、一時的に変わる事はあっても継続することはできないからです。

これからどうしていくかは自分が決めること。

医者ができることは命令ではなく、こちらが決めるときにその手伝いをすることだと筆者は述べています。

「この病気になった理由は何なのか」「食事は自分にとってどういう意味があるのか」など心から知りたいと思うようになったら、自然と本当に自分の体をいたわる食事に変わります。

何を食べるか迷ってる女性
ミナ
ミナ

私は今年になって自ら食について興味が湧いて「それぞれの食材にどんな栄養素が入っているのか」「その栄養素は自分の体にどんな効能があるか」など調べていくうちに、食生活も少しずつ変わってきました。
自分で決めるって大事です。

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おわりに

おわりに

いかがでしたか?

私も自分なりの健康を目指して、まずは自然のリズムを自分の中に取り戻していこうと思います。夜更かし大好き人間なので・・・(;'∀')

本書では今回ご紹介したもの以外にも

・短期的な健康と長期的な健康
・肥大化した現代人の頭について
・単細胞生物から多細胞生物へ
・体のシグナルについて
・体と心(エゴとセルフ)の構造
・「治る」と「治す」
・健康のための「死」

など、ここに書き出した以外にも体と心についてや健康の本質について学ぶことができます!

難しい専門用語はあまり使われていません。

自分に当てはめて振り返りながら読めるので、健康について少しでも興味がある方はぜひ読んでみてはいかがでしょうか?

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