2021年6月1日 2021年11月19日
こんにちは！MINACHAYAのミナです。
前回に引き続き「不滅のあなたへ」１３巻のあらすじや見どころ、感想をご紹介していきます！
前回、マーチとボンのおかげで復活したフシ。ボンの体へと変身したフシには今まで見えてなかった仲間達の姿が目に映ります。そしてグーグーやトナリ、カイ達を生き返らせていきます。
不滅の仲間達のおかげでノッカーに勝利したフシでしたが、平和な世界で仲間達が夢を叶えられるよう、世界中のノッカーを滅することを決意。
そして時は流れ、物語は現代編へと入っていきます。
不滅のあなたへ１２巻
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『不滅のあなたへ』12巻【ネタバレ有】不滅の仲間達と共に戦うフシ、ついにノッカーを撃退するが・・・
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フシは全てのノッカーを倒せたのか？
"ミズハ"と呼ばれる女の子の正体とは？
早速１３巻を見ていきましょう！
ネタバレ注意です。
目次
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「不滅のあなたへ」13巻【ネタバレ有】見どころと感想①
待ち望んだ世界
オカルト研究部の副部長、アオキはご機嫌でした。昨日、憧れの先輩であるミズハと話すことができたからです。
アオキは今日も部員たちと共に、学校の校舎につたって生えている根っこを除去します。
この根にはある言い伝えがありました。
ー根は全て石の古都レンリルの大木につながっていて、その大木は世界を支配していた闇を打ち砕くために、この聖なる根で世界を覆った。
この世界の闇が全て滅された時、11人の弟子と共に神の使者が復活する。つまり根の成長が止まった時こそ世界平和が訪れるー
"自分が待ち望んだ世界がここにはある"
フシは目を覚ますと椅子に座っていました。それは紛れもなく、最後に自分が座った椅子でした。
後ろには大きな大木があります。周りにはポツポツと観光客もいるようです。
フシは海が見える崖の上に自分の体を作り出すと、あたりを見渡します。
緑豊かな大地に、動物たち。
世界に平和が訪れたんだと確信したフシは、喜びのあまり両手を挙げて力いっぱい叫びます。
そしてみんなの安否を確認しますが、さすがに年月が経ちすぎてみんな死んでしまったことに気づいたフシ。
敵のいない世界、誰にも命を奪われない世界ー
フシは皆をそれぞれの故郷へ生き返らせていきます。
「そもそも平和ってなに？」
場所は変わってここはアオキの通う中学校。
ミズハはオカルト研究部の部室に遊びに来ていました。
部長のハンナはミズハに何かあったのかと尋ねます。ミズハは薙刀部ですが、最近よくここへ来ているからです。
薙刀部は飽きたから辞めたと話すミズハ。その前にはテニス部や剣道部などにも所属していましたが、それぞれの大会で優秀な結果を出すとすぐに辞めていました。
ミズハは家に帰ると母親に出迎えられます。
先月受けた検定が受かっていたことを報告すると、母親はミズハを褒めます。そしてスマホを取り出してミズハとツーショットを撮る母親。
その背後には、たくさんの賞状やトロフィーが飾られていました。
ミズハが薙刀を辞めたことを伝えると、楽器でも始めたらと提案する母親。ミズハは何かをやるのを少し休みたいと話ますが、母親の顔色を伺うと一日だけ休みたいと訂正します。
母親が上機嫌で部屋から出て行くと、自分もベランダへと出るミズハ。
「あー しにた」
ミズハはそう呟きながら、左腕をカリカリと掻くのでした。
再接続の力
みんなをそれぞれの場所へ生き返らせたフシは、自分もどこかへ行こうと立ち上がりますが、自分と大地をつなぐロープが気になります。
そこへ現れた黒い男。邪魔なら取ればいいと話しますが、そんなことしたらせっかく広げた根とのつながりを切ることになってしまいます。
もしまた敵が来たときに倒せなくなってしまうー
そう話すフシでしたが、黒い男はフシと大地をつなぐロープを切り離してしまいます。
「再接続 切り離してもまた繋げられる能力だ」
黒い男がそう言ってフシの手を触ると、フシの心臓がドクンと波打ちます。
フシが試しに、大地を覆う根に切り離されたロープを再度伸ばしていくと、再び感覚が戻ります。
"これでたとえ敵が来てもすぐに対応できる"
フシは安心すると、そのまま街へと繰り出します。そこにはたくさんの高いビルやお店が連なり、多くの人々が往来していました。
現代の街の様子に感嘆を漏らすフシでしたが、すぐに車に轢かれてしまいます。しかしすぐに再生するフシの体。それを見ていた若者が車で病院へと連れて行きます。
体は何も問題なかったけど、フシはただ単に初めて見る車に乗りたかったのでした。
一方マーチは、ニナンナの歴史文化資料館で、ボンはテイスティピーチ財団が管理するウラリス城で目を覚ましていました。
ほかの仲間達もそれぞれの場所で目を覚まし、周りの人達を驚かせます。
その頃アオキは、学校の壁につたって生えている根の成長が止まっていることに気づきます。
これは神の平和が訪れたと言う証。今こそ伝説を確かめる時。
アオキはそう言うと、この根がどこから来ているのか確かめるため、土曜日に野外部活動をしようと提案。
そこへミズハも現れ、一緒に行くことになりー
～ここまでの感想～
ミズハ
このミズハって女の子は絶対カハクの生まれ変わりですね！何でもできて男子にもモテてるようですが、友達はいなそうな描写です。
そして左腕を掻いてましたが、もしかしてノッカーがまだ宿っている？でもカハクが死ぬ間際に左腕をぶった切って、ノッカーはカハクの体から出て行ったはずですよね。なんだか不吉な予感が・・・。
ミズハの母親はリア充な生活をSNSに投稿する系女子か？娘が着替えているにもかかわらず、それに気づかず一緒にツーショットを撮ってるし、娘のミズハを大事にしているというよりミズハの功績を大事にしてる感じがします。
何だかどの時代のハヤセの子孫達もかわいそうだなあ( ;∀;)
平和の定義
何気なくミズハは言った「平和ってなに？」というセリフ。悩み事がないことを指すのか、自由なことを指すのか、それとも誰も不幸じゃないことを指すのか。
平和って一体何を持って定義付けられるのだろう、と考えさせられてしまいました。幸せの定義が人それぞれ違うように、平和の定義も人によって変わってくるのかなと思ったり。
「不滅のあなたへ」13巻【ネタバレ有】見どころと感想②
アオキと出会ったフシ
フシは世界中をあちこち飛び回っていましたが、マーチだけはそろそろ迎えに行こうと考えます。寂しくて大泣きしてる可能性があるからです。
フシは先ほど飲んで美味しかったタピオカを、マーチの分も購入してその場を出発します。
その頃ミズハは家を出発していました。
今日は久しぶりの休み。アオキ達と根の伝説を調べに行く日です。
家を出るとすぐに祖父と出会ったミズハ。
久しぶりに祖父に会ったミズハは喜び、祖父も待ち合わせ場所まで送ろうと言ってくれますが、母親が止めに入ります。ミズハの後を追って来たのです。
母親はミズハの手を掴むと無理やり祖父と引き離します。
結局ミズハは待ち合わせ場所に現れず、アオキは残念な様子。オカ研の部員を引き連れ、学校に生えている根を辿っていきます。
すると海へと出ました。根は海の中へと繋がっているようです。
これ以上調べることもできず、アオキは仕方なく釣りを始めますが、部員達は先に帰ってしまいます。
一方、フシはニナンナへと来ていました。マーチを迎えに来たのです。
マーチの足の感覚を頼りに、とある家に辿り着いフシ。
「あ マーチ！おれだ！むかえに来たよ」
窓越しにマーチを見つけたフシは声をかけますが、マーチは気づいてないようです。
マーチは台所から食卓へ料理を運んでいくと、そこには他の人達がいました。どうやらマーチは保護されているようです。
家族達と楽しそうに食事するマーチ。
その幸せそうな様子を目の当たりにしたフシは、持っていたタピオカを落としてしまいます。
そのまま魚に変身して、近くの川から海へと泳いでいくフシ。
フシは動揺していました。マーチがふさわしい場所にいたように見えたからです。
他の仲間たちの顔が思い浮かんだフシ。
みんなにとっているべき場所はどこなのか、みんなにとってどうすれば幸せなのかと悶々と考え始めます。
"おれはどうすればいいー？"
そんなことを考えていると、突如海面へと釣り上げられたフシ。釣り上げたのは海岸で釣りをしていたアオキでした。
魚姿のフシは苦しさのあまり少年の姿へと戻ります。それをバッチリ目撃していたアオキ。
”宇宙人、魚人間・・・神の使者だ・・・！”
アオキはそう確信すると自分の家に来ないかと誘いますが、フシは海へと飛び込んでしまいます。
後を追ってアオキも飛び込みますが、溺れてしまいフシが救助。立てないアオキをフシが担ぎ、そのまま家まで送ってあげることに。
家に辿り着くと、アオキの祖父と妹が出迎えます。
帰ろうとするフシをアオキが止めにかかりますが、フシはオオカミ姿へ変身して怖がらせます。
しかしそのまま夕飯を振る舞われ、家に居つくことになったフシ。
懐かしい響きの名前
アオキ家は5人家族ですが、現在両親は仕事のため海外にいると話すアオキ。
なのでこの家に住んでるのは長男のアオキもといユーキと妹のアイコ、祖父のカズミツの3人。
カズミツはとりあえずフシのことは家族だけの秘密だと孫達に話しますが、ユーキは早速オカ研の部員達に話してしまいます。
そこにはミズハの姿もありました。
ユーキの話に出てくる「フシ」という名に、なぜか懐かしい響きを感じるミズハ。
そんな中、ミズハは先輩に呼び出されます。気になったハンナが付いていくと、告白されてる真っ最中。しかしミズハは好きな人がいると言って断ります。
ミズハは影に隠れていたハンナを見つけると、2人は一緒に帰路へとつきます。
しかし別の同級生達に呼び出されるハンナ。同級生達はミズハと仲が良いのかと尋ねてきます。
あの子には近づかないほうがいい。人の彼氏を取る。意外と男好き。部活を辞めるのだって男関係ーハンナも気をつけた方がいいと笑いながら話す同級生達。
「ばかじゃない あの子そんなヒマじゃないでしょ」
ハンナはそう言い切ると、踵を返して歩き始めます。その手は震えていました。
するとミズハに声をかけられます。どうやら今のやりとりを見ていたようです。
その頃、アオキ家にはまた人が増えていました。
エコと白い馬です。アオキ一家に了承を得たフシが生き返らせたのでした。
いきなり現れたエコと馬にびっくりするアオキ一家。
カズミツは前回と同じく、このことは他の人には秘密だと孫たちに話しますが、ユーキはまた部員達に話してしまいます。しかし誰も信じてくれません。
そんな様子を見ていたハンナでしたが、体育祭の練習があることを思い出し、急いで運動場へと向かいます。
1組との合同練習だったため、ミズハの姿もありました。どうやらリレーの走者として出場するようです。しかし同じクラスの女子達にわざと足を思いっきり踏まれ、転んでしまいます。
保健室に運ばれたミズハの元を訪れたハンナ。
ハンナは最近のミズハが心配だったのか、何か悩んでたり嫌なことがあったらいつでも頼ってほしいと話しかけます。
私はミズハのこと友達だと思ってるからー
その言葉にミズハは顔を伏せて少し微笑むと、ハンナに近づきその手を握ります。
「じゃぁもし私が死んだら 泣いてくれる？」
唐突な質問にすぐに答えられず、たじろぐハンナ。ミズハは一瞬悲しそうな表情を浮かべると、保健室を出て行ってしまいます。
そのまま早退したミズハ。
俯きながら歩いていると誰かに声をかけられます。
振り返るとそこにはフシがいました。
再会した不滅の仲間たち
公園でアイコやこの子供たちと一緒に遊ぶエコ。それを見守っていたフシは誰かの痛みに気づきます。後ろを振り返るとミズハが歩いていました。
「痛いんだろ？それ 放っておかないほうがいいぞ」
フシの声に気づいたミズハがこちらを振り向くと、フシは驚きます。その顔には見覚えがあったからです。
フシはミズハに近づくと顔をじっと見つめ、そして左腕の袖を捲り上げます。
そこには何もありませんでした。
ミズハは訳が分からずフシの手を振り解きます。知り合いに似てたからと言って謝るフシ。
「どうだ？楽しくやってるか？」
そこへミズハの母親が車で迎えに来ます。学校から連絡を受けたようです。車に乗り込んだミズハでしたが、窓越しにフシが何か言ってることに気づきます。
「・・・楽しくやってるのか そうか よかった」
フシは笑顔でした。
その夜ー
フシは他の仲間達もこの家に呼びたいとカズミツにお願いします。
あと7人と2匹。
流石に多すぎると返すカズミツでしたが、なぜか小型犬の姿に変身したフシの可愛さにやられ、渋々了承してしまいます。
そんな中、アイコはフシ達にある動画を見せます。そこにはボンやカイが警備員や観光客にもみくちゃにされる映像が映っていました。
こういった動画が最近たくさん上がっていると話すアイコ。よく見ていくと全ての関連動画に同じコメントが残されていました。
"この動画に関して情報を持っている方はこのアドレスまで。テイスティピーチ財団"
アイコとユーキは早速メールを送ってみます。
その数日後、フシとアオキ一家は空港にいました。
そこへテイスティピーチ財団の人達と、ボンやグーグー、カイ達がやって来ます。
仲間達との久しぶりの再会に喜びフシ。そこにはマーチの姿もありました。
そして1人だけ若返らされたトナリ。フシと出会った時の姿へと戻っていました。
フシは「若さが欲しい」とトナリが以前言っていたのを覚えていたのでした。
～ここまでの感想～
毒親なのかそれとも
ミズハの母親が毒親すぎる。なぜたまに遊びに行くこともダメなのか。ミズハがフシとちょっと喋ってただけで引っ越すとか言い始めるし。ただの毒親なのか、それとも何か理由があるのでしょうか？
そしてハンナはメガネが分厚いのか瞳が見えませんが、なんとなくパロナに似ている気がします。
描写的にもミズハはハンナに対して、普通の友達とは別の感情を抱いてるような・・・
何者にもなれないフシ
フシが色々な姿に変身する様子を見て、ユーキが「何にでもなれるんだね」と感嘆しますが、フシは「でも何者にもなれない」と返すシーンがあります。
あまりにも少年の姿が定着しすぎて忘れてましたが、フシ本人の身体と言うものはないんですよね。いつも自分では無い誰かの姿を借りている。いつかフシも自分の体を手に入れることができるのでしょうか。
再会の茶番劇
生き返った仲間たちとやっと合流したフシ。実は空港からアオキ家へ帰る前に、とあることから喧嘩が勃発します。
メサールやトナリがフシに殴りかかったり、グーグーがそれを静めようとして炎を吹くのですが、結果みんな警備員に拘束されてしまいます。その時みんな手を拘束されているのですが、グーグーだけ顔や腕などがっつり鎖でぐるぐる巻きにされてて笑いましたw かわいそうに笑
そしてミズハとたまたま出会ったフシ。「楽しくやっているか」とミズハに尋ねるフシから、カハクのことも気にかけてくれてたんだなぁと感じて何だかほっこり。
「不滅のあなたへ」13巻【ネタバレ有】見どころと感想③
いなくなったミズハ
アオキ家に帰ってきたフシは、オニグマに家を一旦破壊してもらい、新たに作り直して増築していました。大人数でも住める家にするためです。
ユーキはその様子やフシの仲間達を動画で撮影し、海外にいる両親にみんなのことを紹介していました。
次の日ユーキは登校すると、いつものように部員たちに自慢しようとしますが、そこにはミズハの母親もいました。
ミズハが一昨日から行方が分からなくなっていたのです。
ユーキには心当たりがありました。昨日空港から車に乗って帰ってくる際に、キャリーケースを持ったミズハとすれ違っていたのです。
ユーキは部員達と一緒にミズハを捜索しますが、見つかりません。
そんな中、転んで額に怪我をしてしまったユーキ。その痛みを追ってフシがやって来ます。帰りが遅いため心配して迎えに来たのです。
ユーキはミズハが行方不明になったことをフシに伝えると、今自分を追ってきたようにミズハの足の痛みを追って探せないかと尋ねます。
髪飾りの行方
雨が降る中、ミズハを探すハンナ。先日、ミズハの問いかけにすぐに答えられなかったことが頭をよぎります。
そこへミズハの母親が車で到着。車を降りるとスマホですぐに自撮りを始めます。ハンナがその様子を呆然と見ていると、そこにユーキを乗せたカズミツの車も到着します。
時間も遅いため、ハンナは家に帰った方が良いとミズハの母親に言われますが、それよりミズハの安否が心配だと言って断ります。
その頃ミズハは祖父の家にいました。部屋の端に座り込んでいたミズハは、突然 本棚の上に人の気配を感じます。
そこから落ちてきたのはポコアの姿をしたフシでした。
自分はユーキの従姉妹で、ミズハを助けるよう頼まれたと話すフシ。
そこへミズハの祖父がやって来ます。ミズハは自らここへ来ていたようで、祖父にお礼を伝えるとフシを連れて家を出ていきます。
部員達や母親と再会したミズハ。ハンナやユーキは安堵しますが、母親がどこで何をしていたのかと問い詰めます。
ミズハが祖父の家に行っていたことを話すと、何か言われたりされたりしなかったかと心配する母親。母親とその父であるミズハの祖父は、どうやらあまり仲が良くないようです。
母親は部員達にお礼を伝え、最後にミズハに良い友達がいると知れて嬉しかったと話すとミズハを車へと連れて行きます。
その言葉に驚くハンナとユーキに、ミズハは引っ越すのだと伝えます。
「ミズハが行っちゃったら 私 泣く」
そう言ってハンナはミズハを後ろから抱きしめると、もし抑えている気持ちがあるなら言ってほしいと伝えます。
私でよかったら全部受け止めたいー
そんなハンナの言葉に「ここにいたい」と呟くミズハ。その目にはポコア姿のフシが映っていました。
次の日、学校で仲良く会話するミズハとハンナ。2人は羽がついたお揃いの髪飾りをつけていました。
帰宅したミズハがお風呂に入っていると、母親が話しかけてきます。
ミズハが家出をした理由を母親としてよく考えるべきだった。ママが一番辛いのはミズハの心がママから離れていってしまうこと。だから引っ越しはやめると話す母親。
ミズハは喜び、そして母親にお礼を伝えます。
お風呂から上がって髪を乾かしていたミズハでしたが、洗面台に置いていたハンナとお揃いの髪飾りが見当たりません。母親に尋ねるも知らないようです。
困っているミズハに、アンティーク風の髪留めをプレゼントする母親。自分が小学生の時から持っていたお気に入りの髪留めだと話します。
ミズハに使ってもらいたくてずっと大事に取っておいたー
ミズハは喜びます。
次の日、ミズハはお揃いの髪飾りを失くしてしまったことをハンナに謝りますが、気にしないでと優しく返すハンナ。
次の休みの日に2人は駅ビルへ遊びに行きます。
雑貨屋で可愛いヘアピンを見つけたミズハ。ハンナと2人で分けて使うようです。
2人はその後クレープ屋さんに行くと、楽しくおしゃべりをしながらクレープを頬張ります。
「なーんか平和って感じだよね」
ハンナが何気なく言った言葉に、思わず涙が滲むミズハ。2人はまた遊びに来ようと約束して帰路へとつきます。
家へ到着すると母親が夕飯の準備をしていてー
自分の正体
ミズハは幼い頃から誰が見ても完璧で、全てを持っていました。
しかし中学生になると、自分にも手に入れることができないものがあると言うことに気づきます。
1つ目は完璧な友達。自分が尊敬できない人とは仲良くするメリットを感じない。
2つ目は完璧な母親。ミズハの母親は昔からミズハに何でもやらせたがりました。
3つ目はその母親を満足させられるだけの時間。今簡単にできることも歳を取るとそう簡単にはいかない。顔も年相応に老けていく。
つまり若さは永遠ではないということ。
ミズハはいつしか大人になる前に死ぬことを夢見るようになっていました。
自分でも良くない性格だと自覚していましたが、そんな自分を好いてくれる受け皿もあることを自覚していました。
オカ研の部員やハンナです。
ミズハはただの受け皿だと思っていましたが、「自分が死んだら泣いてくれるか」といった質問に、即答しなかった彼女に胸がズキッとなるのを感じていました。
そんな中、母親から引っ越すと告げられたミズハ。正直自分の母親が何を考えているのかが分かりませんでした。
そしてちょっとした反抗心で祖父の元を訪れます。そこで初めて祖父の家は代々宗教をやっていることを知ります。
その宗教とは、不死身の怪物"フシ"の守護団。
ミズハは18代目の当主だと告げられます。
母親がそのことを許してくれなくて絶縁状態だと話す祖父。
ミズハは地下室の書斎へ行くと、守護団のこれまでの記録を読み漁っていきます。フシの顔を描いたページを見つけると、ミズハは以前出会った少年が不死身の怪物フシであることに気づきます。
そこへ現れたポコア姿のフシ。
ミズハは考えます。
自分が持っていないものを数えて嘆くより、全てを超越した存在を手に入れるべきなんだと。そうすることで初めて完璧になれると。
"私はあの人が ほしい"
それからミズハは明るい気持ちで過ごせるようになります。
完璧じゃない母親も完璧じゃない友達も、過去に流れていく雑なひとときも悪くないー
ミズハはハンナと雑貨屋でヘアピンを買った時、実はあるものも目に入っていました。
それは母親がくれた髪飾りと全く同じデザインの髪飾り。300円の値札をつけて商品棚に陳列されていました。
ミズハは気がつくと家の廊下にもたれかかって寝ていました。
スマホの音で目覚めると父親からの着信に出ます。どうやら今日泊まりになるといった連絡のようです。
通話を終えたミズハは母親にそのことを伝えようとしますが、自分の左手を見てぎょっとします。
そこには血だらけの包丁が握られていました。ミズハは驚き、包丁は手からすべり落ちます。
母親の名を呼びながらリビングへと向かうと、そこには血だまりの中で息絶えた母親の姿がありました。
パニック状態になったミズハは靴を履くのも忘れて外へ飛び出ます。
何があったのか、なんで自分は逃げているのか、自分が殺したのかー
"誰か・・・誰か助けて！！"
人目を避けるように垣根の中に隠れるミズハ。そこへフシが現れます。
「君の好きな友達に頼れなかったのか？こうなる前に・・・」
自分がしてあげられることはあるかと尋ねるフシでしたがー
～ここまでの感想～
ミズハの好きな人
ミズハがハンナに抱きしめられながらフシを見つめていた時、「好き」の感情をフシが察知していましたが、それはハンナに対する「好き」なのか、それともフシに対する「好き」なのか。
ミズハがフシを手に入れることを「大いなる目標」と表現しているように、フシに対しては別に恋愛感情がないのかなととりあえず予想します。完璧になりたいから自分より超越した存在を手に入れたい、といった心理はよく分からんが。
そしてハンナ＝パロナの生まれ変わり説はほぼ確な気がします！カハクの生まれ変わりであるミズハが恐らく好意を寄せている、パロナが髪を結っていた羽の髪飾りをハンナもつけている(ミズハも)といった理由から！
クリムトの絵？
123話でミズハが家に帰ってきたシーンで、リビングに飾られてる絵画があるのですが、どことなくクリムトの絵に似ている気がします。
クリムトの作品は官能的で美しい反面、「死」を感じさせるようなものも多くありました。もしこれが本当にクリムトの作品を意識して描かれているのであれば、これから起こることを暗示していたのかもしれません。(全然違ってたらすみません笑)
さいごに
１３巻では、全てのノッカーを倒したフシ。目が覚めるとそこは現代でした。
世界が平和になったことを確信したフシは仲間達を生き返らせていきますが、そこにカハクの姿はありませんでした。
しかし街中で偶然、カハクの生まれ変わりであろうミズハと出会ったフシ。ミズハは完璧な女の子でしたが、ある日気が付くと自分の母親を殺していました。そこへ姿を現したフシ。
母親を殺したのは本当にミズハなのか？フシはミズハを助けるのか？
１４巻も必見です！
不滅のあなたへ１４巻
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『不滅のあなたへ』14巻【ネタバレ有】平和だと思っていた世界は実はノッカーが蔓延る世界だった！？
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