2021年5月4日 2021年11月19日
こんにちは!MINACHAYAのミナです。
前回に続き、「約束のネバーランド」20巻(最終巻)の見どころと感想についてご紹介していきます!
前回、エマ達はとうとう自分達が生まれ育った家、グレイス=フィールドへと戻ってきます。そこにはママの姿も。
グランマになっていたママ。しかしそれは子供達と共に戦うため。子供達はママ含むシスター達と共にピーターを追い詰めていきます。
約束のネバーランド19巻
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『約束のネバーランド』19巻【ネタバレ有】グレイス=フィールドに戻って来たエマ達の運命は?
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ピーターを無事に捕まえることができるのか?人間の世界へ全員で逃げ切ることができるのか?約束のネバーランド、今回でいよいよ最終巻です!
早速20巻を見ていきましょう。
ネタバレ注意です。
目次
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「約束のネバーランド」20巻【ネタバレ有】見どころと感想
一緒に生きよう
華々しい未来が待つこいつらに対して僕に待つのは転落と地獄。しかし”エマ”を殺せば”約束”は永久不履行、お前達も地獄へ逆戻りー
道連れだ。
両手を上げて降参するピーターに近づいていくエマ。
あと少し近づけば殺せるー
しかし立ち止まったエマ。その後ろにはノーマンとレイの姿も。
「あなたを殺すつもりはない 私達はあなたと話をしに来たの」
自分達はラートリー家に如何なる報復も攻撃もしない。だから食用児の自由を認めてほしい。人間の世界へ行くからそれを認めて邪魔しないでほしい。
そう話すエマにバカだと心の内で叫ぶピーター。
エマ達はグレイス=フィールドへ突入する前に、ピーター・ラートリーをどうするか話し合っていた。
仲間を殺したことや猟場をつくらせたこと、ノーマン達にしたことやこんな世界のシステムをつくったこと、全てが許せない。でも”殺して解決”で終わらせたくないと話すエマ。
憎んだり恨んだり恐れたり、そんなのはもう嫌。ただ笑っていたいし自由になりたい。そのためにずっと闘ってきた。
運命や境遇だけでなく憎しみや恐怖、もう何からも囚われたくない。話の通じる相手でなくとも、話し合うことを放棄したくない。
そんなエマの言葉に同意する子供達。
“目的はあくまで勝利と対話”
鬼達は生きる為に食べてるだけ。自分達も他の命を殺して生きている。ママ達やユリウスの恐怖や苦しみも他人事ではない。それを”弱さ”だなんて責めることはできない。
ピーターにそう語りかけるエマ。
ピーターだって自分の正義で二世界を守ってきた。
自分は食用児でピーターが自分達にしたことは絶対許せない。でもラートリー家が食用児を犠牲にして1000年守られてきた人達もいる。ピーターにしか解らない苦しみだってあったはず。
生まれた時から運命を背負わされているのはあなたも同じー
ピーターへと手を差し伸べるエマ。
鬼も人も調停者も食用児も囚われている。でも世界は変わる、もう変えられる。
1000年の苦しみを今終わらせようー
「一緒に生きよう ピーター・ラートリー」
“世界を守る”
それがラートリー家代々の栄誉で何よりも大切な使命。その当主たる兄は一番の英雄だった。
優しくて聡明でかっこよくて誠実で気品に溢れていて、世界で一番大好きだった。そう思っていた。
何百年も隠されてきた初代ユリウスの懺悔。教えられてきた美談とは全く異なる一族の成り立ち。その記録を見つけた日を境に兄は変わってしまった。
兄は迷いと罪悪感にかられていたが、僕は「なんてすばらしい」と思った。ユリウスは世界を守った英雄。ラートリー家は崇高な使命を賜りし一族。
しかし崇高な使命を”罰”、そして”呪い”だったと話す兄。
兄さんは間違っている。食用児は世界で必要な犠牲。止めなければ。
“世界を守る ユリウスみたいに”
自身の兄を裏切者と呼び、粛清させたピーター。死体を見つけたピーターは、兄の最期の言葉を聞いて泣き崩れる。
“すまないと伝えてくれ”
兄の分まで自分が必ず”使命”を全うする。どんなに苦しくても、どんなに秩序が歪んでいようともー
「自由になろう」
エマの言葉に思いを巡らせるピーター。
自分が背負わされてる?囚われている?一族という運命にー?
違う。僕は正しいことをした。大好きな兄さんを殺してまで世界を守った。それが”呪い”?ただの”罰”だった?
兄さんは運命に抗おうとしていたの?自由になりたかったの?
“僕を自由にさせたかったの?"
「一緒に生きよう ピーター・ラートリー」
エマの言葉に何かを諦めたような顔で微笑むピーター。
鬼などまだ可愛いものだ。鬼が食用児にしてきたことなんて、人間は人間同士で遥か昔から繰り返してきている。人間は人間を”食べないのに”。
どこへでも行け、好きにしろと話すピーター。
人間の世界も変わらない。なぜなら鬼は人間の鏡だから。
そう言って隠し持ってたナイフを自分の首に当てるピーター。
「悪いが僕は一緒には行けない」
新しい世界とやらは地獄のはてから楽しませてもらうよー
そう言うとピーターはナイフを横に引く。
血を噴き出し倒れるピーターを囲む子供達。しかしピーターはそのまま息を引き取ってしまう。
エマは溢れだしそうな涙をこらえ、決心する。家族で笑って暮らせる生活を絶対に手に入れてみせるとー
この後どうするのかと尋ねるママに、一度退くと答えるエマ。ママ達とも話をしなきゃと思っていたとエマは続ける。
全部終わったらママ達も一緒に人間の世界へ行こう。
その言葉に驚くママやシスター達。
エマは予め、大人達も連れて人間の世界へ行くと”約束”を結んでいたのだ。しかし今までのことから自分達は残ると言い出すママ。
そんなママに、悔いがあるなら人間世界で晴らせと返すレイ。
生きてこそ償える罪も晴らせる悔いもある。もう誰も恨まない、恨んでないー
「だから行こう 大人達(あんたたち)も」
ママを抱きしめる子供達。
辛くなかったはずがない。ショックでなかったはずがない。”母親”にあんな恐ろしい形で裏切られた。なのになんでー
ごめんね、ごめんなさいずっと、ずっとー
涙を流し謝るママ。
エマ達は、やることを全部片付けたら戻って来ることを約束。ノーマンが外で様子を監視しているシスロへ連絡を取ると、王兵の動きがおかしいとの知らせが。
持ち場を離れ、外橋の方へ向かっていると言うのだ。
援軍なのかー
早く逃げなければと急ぐも、シスターの1人に止められるエマ達。どうやら鬼が使っている通信映像で、新たな情報が流れてきたようだ。
「全国民へ王都から伝令ー」
王都では現政権を解体し、その幹部や責任者を逮捕、全ての民に邪血を分配することをレウウィスが宣言していた。
そしてこれを機に、全ての農園を廃止することも宣言。
その言葉にどよめく民衆。
世界を棲み分け狩り狩らぬ。そう決めてもなお人を食らい続けていたのが、そもそもの歪みであり間違いだと話すレウウィス。
かつ農園などつくったためにこの支配が続いたのだ。人肉の供給如何で自分達の生死や知能水準を握られる支配統制が。
しかし人肉が食べられなくなってしまう。そのことに揺れ動く民衆。
人肉は食べたい。でもだからこそ農園を残したら人間は食べれても、また誰かが農園を利用して自分達を縛ることができてしまう。
それは何としても避けたい。
苦渋の決断であったが、民衆達は農園を失くすことに賛成。
「農園廃止だ 新時代万歳!新王レウウィス様万歳!!」
湧き上がる民衆に、自分は王にならないと告げるレウウィス。
自分は旧時代の体制側。女王らの施政を見て見ぬフリをしてきた罪もあるとレウウィスは話す。
それに私はあの猟場で死んだ。あの時確かに核を壊されて死んだのに生き返った。知らなかった、私にも核が二つあったとは。私は敗けたのだ人間にー
私は王に相応しくない。新しい世界には新しい王だ。
「私はこのムジカこそ王に相応しいと思う」
その言葉に驚くムジカとソンジュ。
私もそう思うと、後を押したのは大僧正だった。混乱の中、無事に生き延びていたのだ。
ムジカは誰より民を思い、幾度となく民を救ってきた。誰よりも王に相応しい。
その言葉に再び湧き上がる民衆だったが、大僧正が釘をさす。
旧支配者が全て悪いのか。その支配を許したのは民達。王に任せておんぶにだっこ。だから容易に踊らされるのだと説く大僧正。
実際、先ほどまで「邪血を殺せ」と暴れ狂っていたのは他でもない、民達だ。
王だけでなく民も考え動かねばならない。新しい世界は皆で守り作り上げるのだ。
ー鬼世界が変わる、今本当に。私が王になる、できるのか。いいえ、私やるわ。皆でつくるのよ。
“新しい鬼世界を”
大僧正がムジカの頭に冠を載せる。新しい王の誕生だ。
王都の様子を通信で見ていたエマ達は、ムジカが生きてたこと、そして邪血が広まることに安堵。
そして何より一番の吉報は、農園廃止だ。泣きながら喜びを分かち合う子供達。
自分達はもう”食用児ではない、もう誰にも追われない、自由になったのだ。
走り出すエマ。その先はー
本当の自由
許せないけど許さないと本当の自由にはなれない。ピーターをどうするか子供達が話し合っていた時にナイジェルが呟いた言葉です。深いですよね。
許さずに復讐を遂げても新たな憎しみを生むし、自分もずっと心が囚われたままになる。本当に心も体も自由になりたければ許すしかないんですよね。
そしてピーター・ラートリーもこの約束の被害者だったのかもしれません。一族の運命に翻弄され、一番大好きな兄も殺してしまったのだから。
あなたの正義で
一番の敵であるラートリーを目の前にしても、「あなたはあなたの正義で世界を守ってきたんでしょ」と寄り添ってくれるエマ。エマは毎回ちゃんと、その人のその種族の、その状況に置かれた人の立場になって考えて話してくれますよね。
そしてママの泣き顔、こっちも泣けてくる泣
ママも"自分の正義"に基づいて今まで生きてきました。最愛の友達を失くしたママは、自分が食べられない人間でいることが復讐だと考え、そのためには残酷なこともやってきたけど、子供達には本当に愛を持って接していました。せめて生きている間は幸せな時間をと。
今までやってきたことは決して許されることではないし、本人も自分を許せないと思うけど、救いがあってよかったです。
お母さん
シスターが鳴らす鐘の音。
外で遊んでいたフィルは他の子供達と一緒にハウスへと戻って行く。
「フィル」
自分の名を呼ぶ誰かの声。フィルが後ろを振り向くと、そこにはエマの姿があった。
大粒の涙を流すフィル。
駆け寄って抱きしめ合う2人。ドンやギルダも到着し、再会を喜び合う。そこには死んだと思っていたノーマンの姿もあり、驚くフィル。
弟妹を守ってくれてありがとう。そんなノーマンの言葉に、守れなかった兄姉もいると自分を責めるフィル。
「辛かったろ ごめんな ありがとうな」
もう大丈夫だから。そんなレイの言葉に涙が止まらなくなるフィル。抱きしめ合うグレイス=フィールドの子供達。
その様子を見て混乱するシスターに、声をかけるグランマ・イザベラ。
農園は全て廃止、私達はもう自由。
私達のしてきたことは決してなかったことにはならない。けれど、これからはもうただ普通に愛せるのよー
その言葉に涙するシスターをママが優しく包み込む。
農園では、王兵が職員達を捕縛。
農園が今終わる。GF(グレイス=フィールド)だけじゃない。他の高級農園も量産型農園も全てー
空を見上げるエマ。
無茶な理想だなんてわかっていた。けどだからって諦めちゃだめだって思った。
怖かった。不安でいっぱいで、くじけそうになった時も何度だってあった。
でも
“仲間のおかげでここまで来れた”
ユウゴやルーカス、今まで死んでいった仲間達を思い返すエマ。
全食用児の子供も大人もやっと、遂に、人間の世界へ行けるんだー
喜ぶ子供達。しかしその後ろには職員の鬼の姿が。
こちらを睨みつける鬼の姿に、子供達は悲鳴を上げて逃げ出す。
私の農園、私の人肉、奪わせないー
“今ここで私が食らい尽くす!!”
鬼は逃げる子供達めがけて爪を伸ばす。
エマの銃はここから離れたところに荷物と一緒に降ろしてしまった。襲われる子供の元へ走るエマ。レイが銃を構える。
響く銃声。
エマと子供は無事のようだ。しかしエマが顔を上げると、そこにはママの姿がー
鬼の爪が胸元を貫通していた。己の身を挺してエマたちを守ったのだ。
今さら母親ぶってこれまでの自分が許されるとは思ってない。そんなことわかっている。どうでもいいそんなこと。それでもー
「子供達には指一本触れさせない」
ママは鬼の手を掴み、ありったけの力で鬼の動きを食い止める。
レイは再度銃を構えるも、今撃ったらママの体にも衝撃が伝わってしまう。
「貴様から食ってやる!!」
鬼がそう叫んだ瞬間、鬼の首が吹き飛ぶ。王兵が助けてくれたようだ。
血を噴き出し倒れるママ。子供達はママの周りに駆け寄り声をかけ続ける。
「ごめんね」
ちゃんと生きて人間の世界へ行こうと思ったのに。ごめんね、こんなずるい死に方をしてー
子供達に謝るママ。死なないでと叫ぶエマの頬を両手で優しく包み込む。
今までを思い返すエマ。
ママのこと最初はずっと怖かった。なんでだろうって考えても解らなかった。その次には許せなくて。ママは敵だ、このママを倒さなきゃって。でもー
いざ外に出て思い出すのは優しい母(ママ)ばかりだった。
何度も考えてどうしてなのかわかった。ママの優しさが、愛情が、全部本物だったから。
もうちゃんと解ってる。ママも諦めたくなかった、逃げたくなかった。でもできなかった。それでも飲み込めない気持ちやモヤモヤもあったけれど、でもー
「やっぱり大好きなんだよ」
大粒の涙を流しながらママに想いを伝えるエマ。
みんなママのことが大好き。どれだけ辛くても裏切られても、ママが自分自身をゆるせなくても、私達にとって母親はママだけ。
「逝かないでよママ・・・!お母さん・・・!!」
ママを抱きしめ泣く子供達。ママはもう声もでず体も動かない。もう目も視えてるか怪しかった。
「だぁいすきよ」
最後の力を振り絞りみんなを抱きしめるママ。
あなた達なら大丈夫。人間の世界がどんなところでもー
最後にレイの名を呼ぶママ。
「ごめんね・・・」
子供らしく甘えさせてあげられなくて。12年、呪いたい人生を歩ませてしまって。大好きよ。家族をお願いー
ママはそう言い残し、天へと旅立って行くー
グレイス=フィールドでの出来事を聞きつけ、エマ達の元へ急いでやってきたムジカ。
これまでの事を一通り話したエマ。”約束”はどうするのかと尋ねるソンジュに、今夜履行すると答えるレイ。ムジカとソンジュが見届けてくれるそうだ。
GF(グレイス=フィールド)の地下へと下りていく子供達。そこにはGP(ゴールディ・ポンド)の地下の池にそっくりな、金の水に浮いた島があった。
ここは以前ラートリー家が行き来や物資の運搬に使っていた”通路”だ。この水を使って〇〇に”約束”の履行の意志を伝えると話すエマ。それで無事に人間の世界へ渡れるのだ。
“ごほうび”は大丈夫なのかと尋ねるフィル。エマもちゃんと人間の世界へ行けるのかー
その問いに大丈夫と返したエマは、〇〇と話した内容を話し始める。
ー”ごほうび”はきみのかぞくをちょうだい
実は〇〇から家族をよこせと言われていたエマ。エマの一番大切なものは自分の家族だからだ。
しかし家族は全員、人間の世界へ行く。それが”約束”だから家族をもらうことはできない。
「いいよ とくべつに ごほうびはなにもいらない」
エマから話を聞いた子供達は、そんなわけあるかと怒り出す。
この1000年が代償、君達には色々と楽しませてもらったからそれでいいと言われたと説明するエマ。レイは話が美味すぎると疑い始める。
しかし自分は本当に犠牲になってないし、他の皆も誰も大丈夫だと話すエマ。レイは腑に落ちないようだが、ひょっとしたら人間の世界が平穏じゃないから”ごほうび”は取られなかったのかもしれないとエマは続ける。
人間の世界で受け入れてもらえるのか、ノーマン達の発作の治療や他にも心配事はたくさんある。それでもこの”約束”を履行して皆と一緒に人間の世界へ行きたい。
どんな不安も困難も皆と一緒なら乗り越えられるから。明るい未来に”していける”から。
「行こう!」
エマの言葉で、手を繋ぐ子供達。
金の水が池から溢れ出し、子供達を包み込んでいく。
ムジカとソンジュにお礼を言い、別れを告げるエマ。他の農園の子供達も金の水に包まれていく。
再会
フィルとの再会、泣けます。エマたちが迎えにくるまでの2年、一人で秘密を抱える重圧と、兄姉たちの出荷を目の前にしてどれだけ辛かったか苦しかったか。
これからは思う存分、エマたちに甘えてほしいですね。
ママの最後
ママ、その身を呈してエマたちを助けてくれました。でも一緒に人間の世界に行って欲しかった・・・!
自分には厳しく、子供達には本当の愛情を持って接してきたママ。だからこそエマたちはこんなに優しい子たちに育ちました。ママは最高の飼育監じゃなくて、最高のお母さんでした。
何度でも
ーとある海岸で目覚めたフィル。
辺りを見渡すと、ビルや高い建物がたくさん立っている。他の子供達を起こすフィル。
「人間の世界だ!!」
喜ぶ子供達。大きいビルにたくさんの人。ここには鬼はもういないー
「よかったねエマ」
フィルはエマに話しかけるが、そこには誰もいない。
“エマがいない”
青ざめるノーマン。子供達は辺りを見渡しエマの名前を呼び続けるが応答がない。
「何もない」なんて嘘。やはり代償はあったのだと歯を食いしばるレイ。
呆然とする子供達の上空に飛行機が現れる。
着陸した飛行機から出て来た初老の男。名をマイク・ラートリーと名乗り、ピーターの叔父で今は当主代理。敵ではなく、一族はもう食用児に危害を加えないと話す。
ピーターから既に話を聞いていたようで、身元を受け持つから飛行機に乗るよう子供達は促される。
ラートリー家の北米支部に辿り着いた子供達。ニュースでは、他の子供達が世界各地で見つかっていることが報道されていた。
他の食用児も順次保護していると説明するマイク。
フィル達が”見つかった”のは旧アメリカ合衆国で、今はエリア01と呼ばれる”地域”の東側だ。
2047年11月現在、人間の世界は子供達が想像していたものとは違っていた。度重なる異常気象や天災、疫病や経済危機、食糧難。そして10年に及んだ世界大戦。
多くを失いとことん壊れて、世界は大きく形を変えていた。
自分達さえよければ他の誰かが滅びてもよい。そんな考えではもはやだめ。自分達が助かるためにも、人類皆で助からねばならない。
国境は撤廃され、世界は一つの大きな国となっていた。
今は復興の最中。まだまだ課題だらけだが、ようやく人類は歩み始めたのだ。
この世界は戦時中でもなければ大きな汚染などもない。それどころか国境の撤廃で”移民”という概念もない。食用児が受け入れてもらえやすい状況だ。
「幸いだった」
ノーマンの言葉に全然幸いじゃないと返すシスロ。ドンはイラ立ちのあまり壁を殴る。
エマは死んでしまったのか、それとも鬼の世界に残されてしまったのか。
誰より頑張ってきたエマ。この瞬間、この未来を待ち望んでいたエマ。エマがいなかったら自分達はここにはいない。エマがいたからここまで来れたと話す子供達。
エマは”どうしたいか”で動く。それがどれだけ”無茶”であり得なくても。
「なぜいないか」は重要か?「どこにいるのか」なんて関係あるのか?と問うオリバー。
「関係ない エマに会いたい」
決心するノーマンとレイ、そして子供達。
エマを捜す。一人になんてしない。絶対見つけてやるー
雪が降りしきる中、倒れている少女。エマだ。
山小屋で目を覚ましたエマ。偶然通りかかった老人が助けてくれたようだ。
なぜあんな所にいたのか、どこから来たのか。老人が尋ねるも、エマは何も思い出せない。名前もどこから来たのかも、親も、なぜあそこにいたのかも。
老人はエマの持っていた荷物を確認するも、身元が判るものは一切なし。エマだけが写った写真、そして銃くらいだ。
この近くには村がなく電波も入らない。春になるまで助けは呼べない。寝床とご飯なら用意できるから焦らずに休めと話す老人。
ー1か月後
エマの調子は相変わらずで、何一つ思い出せなかった。
「エマ」
誰かが名前を呼んでいる。
「エマ」
名前を呼ぶのはムジカやママ、ユウゴやルーカス、子供達。そしてノーマンとレイだ。
“エマ”って誰なのか、この人達は誰なのか。わからないけど何だかあったかい。ここはきっと天国なんだー
エマが手を伸ばすとその光景は崩れ去ってしまう。ベッドの上で目を覚ますエマ。
「またこの夢・・・」
エマは灯りを手に持ち階段を下りていくと、老人の姿が見当たらない。どうやら外のようだ。
上着を着て老人の後を追うエマ。
辿り着いた場所には、崩れ落ちた建物、そしてたくさんの十字架が地面に刺さっていた。
「ワシの家族じゃよ」
戦争で家族も仲間も故郷も全て死んでしまったと話す老人。
辛いけど自分がここにいて覚えている限りは、家族や友らと一緒にいられる。家族がいて生きていたら会いたいだろう?そう尋ねる老人に、わからないと返すエマ。
どれだけ思い出そうとしても何も憶えていない。でも身に着けていたペンダントを見ていると、何かが心にひっかかるのだと話す。
あの夢を見た次の日は心がぎゅっと苦しくなる。知らない人達なのに、目が覚めたらまた忘れてしまうのに、あったかくて恋しくてー
「わけもわからず涙が出るの」
涙を流すエマを朝日が照らすー
記憶もそれまでの自分も失った全てはもう戻らない。でも今はそれでいい。新しい名前に新しい自分。”明日”に向かって今日を生きる。
今ではもうあの夢も見ない。
エマは老人と一緒に街へと来ていた。
たくさんの人やたくさんの建物。街の様子に興奮するエマは、老人の後ろを着いて歩いて行く。
そのすぐ近くには、レイやギルダ達がいるとも知らずに。
この広い地球からたった一人の人間を捜し出す。
それはどれほど途方もない作業だろうか。
ノーマンやレイ、子供達がエマを捜し始めて早2年。ロクな手がかりさえ見つかっていなかった。
これ以上どこを捜せばいいのかー
「禁制区域・・・」
人間の世界にも入ってはいけないような場所はないのかと話すギルダ。その言葉にハッとしたノーマンは地図を広げる。
戦争や災害で消滅した国や地域など、人が住んでいないはずの場所がきっとある。
諦めてたまるかー
たくさんの人ごみの中、地図を握りしめるレイとギルダ。この辺りも空振りのようだ。近くにいるノーマンからも連絡が入るが、こちらも空振り。
バスの時間が迫っている。また出直そうと、帰路に着く子供達。しかしレイのリュックを誰かが掴む。
“レイ こっち”
そこにはコニ―やユウゴ、ママの姿が。
勢いよく振り返るレイ。しかしそこには誰もいない。
「先に行け!!」
ギルダ達にそう伝えると、レイは走り出す。
一方、エマはつけていたペンダントがなくなっていることに気づく。
店から外へと出て、道に落ちていたペンダントを見つけたエマ。どうやら気づかぬ内に落としてしまっていたようだ。
しゃがんでペンダントを拾うエマ。立ち上がろうとすると、目の前にはレイやノーマン、子供達の姿が。
「いた・・・!」
エマを発見できたことに喜ぶ子供達。
無事でよかった、いきなりいなくなるなんて、などと声をかける子供達に戸惑うエマ。
「みなさん・・・どなた・・ですか・・・?」
その言葉に驚き言葉が出ない子供達。
エマの首には数字がない。こんなにそっくりなのにエマではないのかー
焦る子供達に、この子はエマだと断言するレイ。記憶がないのだ。エマはやっぱり”家族”を奪われたのだと続ける。
エマの「ごほうびはなかった」は嘘。
本当は「家族」から引き離され、記憶や家族に繋がる全てをとられていたのだ。
自分の望む未来は”家族と笑って暮らすこと”だけど、これは犠牲ではない。
“ごほうび”によって自分が死んだり鬼の世界に一人で残ったりするわけではない。自分が忘れてしまっても全部家族が覚えていてくれる。
全員で人間の世界へ行ける。
鬼はいない。もう二度と怯えなくていいし殺さなくていい。鬼も人も自由になれる。これまで繰り返してきた悲劇を、ここで完全に断ち切れる。
この先、ずっと先の未来までみんなが笑って暮らせるー
エマは自分の記憶や家族とのつながりを代償に、”約束”を結んでいたのだ。
確かに同じ世界でみんな生きている。犠牲にはなってないけどー
「充分奪われてるじゃねぇかよ・・・!!」
エマの肩を掴み、泣いて訴えるドン。ギルダもこの状況が信じられないようだ。
子供達の様子に怯えてしまうエマ。
「よかった・・・」
涙を流しながら微笑むノーマン。
記憶がなくてもエマが生きている。
ちゃんとごはんを食べて健康で、ケガもなくて笑って、幸せそうで、独りではなさそうで、こうして会えてー
本当によかったと話すノーマン。
自分達は今、皆学校に通えている。シスロ達や自分も、アダムの特殊遺伝子から薬をつくって副作用を抑えられている。その薬で、最底辺量産農園から来た子供達も、呼吸器なしでしかも歩けるようにまでなった。
マイク・ラートリーは中立的な人で、色々と手を貸してくれる。勿論自分達に好き勝手動かれないようにって狙いもあるだろうけど。
クリスも目覚めた。
人間の世界に来れて本当によかった。僕らは今幸せだ。君が願った通り、君の選択の結果は最高だった。
「全部君がくれたんだ 君が君の記憶(すべて)と引き換えに」
でも
それでも僕は君といたかった。君も一緒に笑ってー
エマの手を握りしめ涙するノーマン。
エマはそれでも何も思い出せない。目の前で泣いてるノーマンのことも、子供達のことも。
しかしエマの目から涙が溢れだす。
戸惑うエマ。
何もわからない、思い出せないのに、どうしてあったかくて胸が苦しくて、
会いたかったー
「ずっとあなた達に会いたかった気がするの」
泣きながらみんなに自分の気持ちを話すエマ。
バカヤローと言って涙を袖で拭うレイ。
「俺達も会いたかった ずっとずっと会いたかったよ!!」
泣きながら笑顔で返す子供達。
忘れてしまったっていい。思い出せなくたって。
今の君がかつての君と違ったっていい。
だからもう一度、いや何度でも、一緒に生きようー
エマの手を包み込むノーマン。その上から手を重ねるレイ。見守る子供達。
「うん!」
エマは泣きながら笑顔で返事をするのだった。
"ごほうび"は
今までノーマンやレイが計画を立てると、いやだと言って、全員が助かる道を見つけて本当に実行してきたエマ。なのに〇〇に家族とのつながりを断つって言われた時は、すんなりと受け入れます。
断っちゃいけないって伝承のせいもあるだろうけど、みんなが人間の世界で生きてくれさえすればいいって思ったんでしょうね。エマも自分を大事にしてくれよ泣
でも再会できてよかった・・・!たとえエマの記憶がなくてもみんなが覚えてる。生きてさえいればこれから新しい思い出も作っていけます。
さいごに
20巻に渡って続いた約束のネバーランド、ついに完結してしまいました・・・!!
私が約ネバに出会ったのは4年前くらいでした。
得体の知れない"何か"に襲われて食べられる、いわゆる人間が捕食される側という設定。今となっては結構ありふれた設定ですが、当時はまだ少なかったのと(恐らく)、このファンタジーな絵柄にアンバランスな残酷な設定に惹かれて読み進めていたのを覚えています。
幸せそうな孤児院から一転、そこは人肉の農園だった、とかそもそも人間世界でなく鬼の世界だった、とか読者をも絶望へ突き落とす演出が大好きでした笑
そしてなんと言っても主人公のエマ!
最初はレイやノーマンと同じく理想論や綺麗ごとばっか言ってんなー(笑)って感じで読んでたんですけど、いつのまにか彼女の「あきらめない心」や「人を思いやる気持ち」に惹かれていきました。
エマを見ていると、「どうせ無理だ」ではなく「やるだけやってみよう」と思わせてくれる気がします。もちろんエマには理想を口にするだけでなく、それを現実にしてしまう行動力や力が備わってます。
それと自分を比べてしまうと全然小さいことなんですけど、「私もやってみよう」と思わせてくれます。そもそも自分で動かなきゃ何も始まらないしね。
そんなエマが主人公として率いてきた約ネバが遂に完結してしまいました。最終巻である20巻は、途中から涙なしでは読めません。何回も読んでるのにその度に思わず泣いてしまいます。
アニメもずっと楽しみにしていたので、2期も原作を忠実に映像化してほしかったですが、色んな諸事情があるのだと思うし、原作である漫画がいい形で終わったので良しとします笑
ここまでお付き合いいただきありがとうございました!
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また電子書籍も豊富で、無料で読める漫画は常時400冊以上も用意されてます。
FODの2週間無料トライアルに申し込めば動画を楽しめることはもちろん、有料の漫画を2冊無料で楽しむことができるんです!
まずトライアル申し込み時に100ポイントもらえます。 そして毎月8のつく日(8日、18日、28日)には400ポイントごともらえます。
たとえば8日に2週間トライアルに申し込んだ場合、最初に100ポイント、8日に400ポイント、 18日に400ポイントの計900ポイントが必ずもらえます。
FODでは「約束のネバーランド」は1冊418~437ポイントで購入できるので、2冊分は確実に購入できるというわけです。
トライアルが終わってもお得に漫画が読める!
トライアルの2週間が終わると、月額976円(税込)でそのままサービスを利用することができます。 (サービスの利用を続けない人は、トライアル期間中に自分で解約することが必要です。)
引き続き、毎月100ポイント+8の付く日(8日、18日、28日)に400ポイント=1300ポイントがもらえるので、約束のネバーランドであれば2~3冊は実質無料で読むことが可能です。
さらに電子書籍を購入すると20%のポイント還元があります。(トライアル期間中も!)
418ポイントの漫画を5冊購入すれば、次回1冊分無料で購入できちゃいます!
月額888円(税抜)で毎月動画が50,000本以上見れて、漫画が実質2~3冊無料でポイントが20%も還元される。 お得すぎです!
FODはU-NEXTと比べると動画数は少ないですが、他の動画サービスでは見れないフジテレビの作品を楽しめたり、なんと言ってもポイント制度がお得すぎます。
気になる人はぜひトライアルから始めてみてはいかがでしょうか?
②U-NEXT
31日間無料トライアルで1冊無料
U-NEXTは日本最大級の動画配信サービスです。見放題作品は約200,000本!
動画だけでなく電子書籍も豊富です。(もちろんアニメ約束のネバーランドも見放題)
U-NEXT31日間無料トライアルに申し込めば、動画の見放題だけでなく、 有料の漫画を1冊無料で楽しむことが可能です! トライアル申し込み時に600円分のポイントがもらえるからです。
U-NEXTでは「約束のネバーランド」は1冊459~480円なので、1冊分は確実に購入できます。
トライアルが終わってもお得に漫画が読める!
トライアルの31日間が終わると月額2,189円(税込)でそのままサービスを利用することができます。 (サービスの利用を続けない人は、トライアル期間中に自分で解約することが必要です。)
月額会員になれば、毎月1200円分のポイントがもらえるので、約束のネバーランドであれば2冊は実質無料で読むことが可能です。
U-NEXTはFODと比べると月額料金が高いですが、見放題の動画数は4倍です! U-NEXT限定のオリジナル作品も楽しむことができます。
かつ4アカウントまで同時視聴が可能なので、家族の誰か1人が登録していれば4端末まで同時に楽しむことができちゃいます。
動画も漫画も両方楽しみたい人にオススメです!
気になる人はぜひトライアルから始めてみてください。
③上手く活用してお得に漫画を読もう
FODとU-NEXT両方の特徴を説明してきましたが、両方を上手く利用すれば無料で3冊分楽しむことができます。
とりあえず両方ともトライアルしてみて、トライアル期間が終わる時にどちらかに絞るか、 合わなければどちらとも辞めるかは自由に決めれます。
ただし、退会するなら両方ともトライアル期間終了までに自分で解約手続きが必要なので、 カレンダーに印つけておくなり忘れないよう注意してください!
④漫画だけを楽しみたい人は
「動画は見ない、漫画だけ読みたい」
そんな人にはebookとまんが王国がオススメです。
ebook
電子書籍サービスebookでは、2,000冊を超える無料漫画が常時用意されています。
たまに全巻読み放題なんてキャンペーンもしており、私は先日実際に「黒執事」という漫画を全巻無料で読みました!
無料会員登録して初めてebookにログインした人に限り、50%クーポンが配布されます。
またTポイントが使え、還元率は1%。ヤフープレミアム会員なら2%還元されます。
電子書籍サービスで多くみられる月額制ではなくその都度清算なのも使いやすいポイントです!
漫画だけを楽しみたい人にオススメ!
まんが王国
CMでお馴染みのまんが王国では常時3,000冊以上の無料漫画が楽しめます。
月額制かその都度ポイントを購入するか選べるのも大きなポイントです!
また今なら会員登録(無料)すると、半額クーポンがもらえるキャンペーンを実施中です。
これらサービスを上手く活用して、「約束のネバーランド」をぜひ読んでみてください!